花を贈りたい方がいて、高円寺で買って行くことにした。
数ある花屋さんの中からフィーリングでひょいと選んだお店。
「贈り物にするので パッと華やかな花束をお願いします」
「ん~、黄色いのがいいな~」
という具合に女性店員さんに注文し、暫しそわそわしながら花束の出来映えを見守っていた。
すると、その店員さんが
「ミュージシャンの方ですよね…」
と、遠慮がちに問い掛けてきた。
きっと、僕の出立ちのせいか有名ミュージシャンかナニかと勘違いしているのだろう。
よくあるんだ。どこかで見たことがあるとか、某有名ミュージシャンの誰かに似ているとか。
ありがちな顔だからね。
「はぁ、ミュージシャンではあるけど、無名のね…へへ」
というと
「なんとか…王子さまじゃありませんか…」
ムム…
「えっ…はいそうです…キャラメル王子で~す…笑」
「ご存知なんですか」
「以前、セシオンでお会いした事があります」
セシオンとは杉並の区民センターの事。
記憶を辿るまでもなく、すぐに思い出すことができた。何故ならばセシオンの中にあるレストランに行ったのはわずか一度だけである。
レストラン脇にある庭園で、花の手入れをしている女性とわずかな会話を交わした記憶がある。
彼女曰わく、僕が言った『枯れかけた花にもそれなりの味わいがありますよね、人と同様にね』という言葉が印象的だったらしい。
ありがたい事に僕の顔まで記憶に留めていてくれたようだ。
きっとその時にキャラメル王子の名刺を渡したのだと思う。
もうかれこれ3年くらい前の事だが、覚えていてくれて嬉しかったな!
^^
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